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お客様に恥をかかせてはいけない

January 9, 2020

 

 秋ごろだったか、冬服がほしくなり、洋装店を訪れたときのことです。何着か見て回っていると、若い店員から声を掛けられました。そこで、「上着を探しているのですが……」と伝えると、

 

「あ、アウターですね。今の時期でしたら……」

 

と商品の説明を話し始めました。そのときになんとなく違和感を覚えたのですが、それが何であるかわかりませんでした。

 

 しばらくその店員とともに上着を選び、「厚手のズボンを……」と言いかけると、

 

「あ、ボトムスのことですね」

 

と返ってきました。さらに、試着室の場所を聞いた時の、

 

「あ、フィッティングルームはこちらです」

 

という答えで、違和感の原因がはっきりしました。私の言葉が逐一言い換えられているのです。ほんのちょっとしたことですが、あまり気分がよいものではありません。

 

 

 以前、私が電気店でアルバイトをしていた時のことです。先輩から言われたことを思い出しました。

 

「お客様は商品のプロではない。間違った用語を使うこともある。そんなときは即座に否定するのではなく、何と間違ったのか考えなさい。お客様に恥をかかせてはいけないからね」

 

「『電源がはいらない』というお客様からクレームの電話がよくある。そんなとき、『コンセントにプラグが刺さっていますか』と言えば『当たり前だろ』と言われてしまう。そこで、『プラグをいったん抜いて、もう一度、刺してみてください』と言えば、お客様は抵抗なくやってみるだろうし、コンセントにつながっていないことに気づいても、『あ、電源が入るようになりました』となって、平和的に解決できる」

 

 相手が言った言葉に対して安易に置き換えたり、間違いを指摘したりすると、相手によっては「何を偉そうに」と、不遜と受け取られかねません。今でも役に立っている先輩からのアドバイスです。

 

 正しいことを述べても、それが良い結果を招くとは限りません。いくら正しくとも、間違いを指摘することで相手を怒らせたらマイナスです。「能ある鷹は爪を隠す」ではありませんが、信頼される人は、無駄に知識をひけらかしたりはしないものです。そんなことを自戒とともに感じた出来事でした。

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