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着眼大局着手小局

October 19, 2019

 

 

 先日高速道路を気分よく走っていると、工事のために車線が合流することに気づくのが遅れ、直前で車線変更し、横を走る車に割り込む形となりました。同乗者からは「危険だよ。気を付けて!」と言われ、大いに反省しましたそんなときに、私は次のような一節を目にしました。

 

 ――車の速度が上がれば上がるほど、ドライバーが認識できる視野は狭まります。高速道路上で車を運転しているとき、インターチェンジの合流地点でスッと脇から進入してくる車にヒヤリとした経験がある人も多いでしょう。

 私たちの心も〝それはこうに決まっている〟〝自分は絶対に正しい〟という一方的な思いを強くすればするほど、高速道路で運転しているときのように、心の視野が狭くなるのではないでしょうか。

「木を見て森を見ず」というように、一部分だけを見ていると、物事の全体像は見えなくなります。一面的な物の見方は、私たちの思い込みを大きくし、大切な判断を狂わせるのです。つい自分本位の「思い込み」に陥り、人や物事の実像を見誤ってはいないか――日々、心したいものです。

『ニューモラル 心を育てる言葉 366日』より)

 

「木を見て森を見ず」という言葉を見たとき、思い浮かぶのが、囲碁です。私も小さいころに父親から囲碁を教わって、三人兄弟で対局していました。父親が、なぜ私たちに囲碁を教えたのかについて考えると、成長を重ねて大人になったとき、段々とわかってきました。

 

 それは「着眼大局着手小局」(物事を大きな視点から見て、小さなことから実践する)です。囲碁の弱い人は、小さいところにこだわってしまう。今、相手が打った石にばかり集中してしまい、他のところが全く見えていない傾向が強いのです。

 

 しかし、強い人は、小さいところ、細かいところに目を配ったうえで、今、打たれた石だけでなく違うところも見ています。強い人ほど、「大局」、広いところを見ているのです。

 

 後年、私は演劇の道を志すようになりました。主役や重要な役をいただくに至らず、セリフも少なかったのですが、少なければ少ないほど台本を読み込む必要があります。脚本家の思いや演出家の思いを受け取らずに、自分本位に台本を読んでしまうと、間違ったセリフの言い方をしてしまう。そこで全体の調和が崩れ、舞台は台無しです。

 

 広い視野で、大局を見ていれば見ている役者さんほど、演技もうまいのです。大局を見ている照明さんや音響さんは、演出家の意図を組んだ光の当て方、音の出し方をします。

 

 どの分野においても、着眼大局着手小局が大切であり、仕事や生活の中でこの考え方を生かしていきたいと思っています。

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