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ごめんなさい

June 20, 2019

 

 ある日、私は些細なことで妻と喧嘩をしてしまいました。きっかけは妻から言われた用事を、私が忙しさにかまけてたびたび忘れたことに、妻の堪忍袋の緒がキレたようです。理屈で詰められたうえに過去のことまで引き合いに出されたので、思わず言い返してしまいました。それからしばらくは家庭の中にぎくしゃくとした空気が流れました。

 

 そんな話を職場の同僚に愚痴ったところ、彼はこんな話をしてくれました。

 

 彼は就職と共に、大量の本やレコードなどを残して実家から離れることになりました。すると、実家で生活している兄から、何度も「荷物を整理せよ」との通告があったものの、彼はのらりくらりと受け流していました、

 

 しばらくして彼が実家に帰ると、荷物がありません。兄によって整理されていました。

 

 兄にしてみれば何度も整理するよう伝えたのに何もしない弟に対して腹が据えかねたのでしょう。しかし、彼にしてみれば、自分が大切にしていたものを勝手に整理された怒りがあります。双方ともに「自分が正しい」と思っているがゆえに、主張は平行線をたどり、お互いが一歩も譲りません。

 

 結局、彼と兄とのつかみ合いの喧嘩をし、そこから兄弟の仲は最悪なものになってしまいました。以後、ひと言の言葉も交わすことがありませんでした。

 

 事態が動いたのは。喧嘩から数年が経って自宅に帰った時のこと。父親から、

「おまえにも思うところもあろう。だけど、ここは一つ、兄に謝ってほしい」

とお願いされました。初めて見るような真剣な表情の父を見て、彼は“こんなにも父に気苦労を掛けていたのか”と思い、素直に聞き入れることができました。

 

 部屋にいた兄に、今までのことを謝ると、兄も「実は俺もすまなかったとずっと思っていたが、謝ることができなかった。あのときは本当に申し訳なかった」と頭を下げました。その瞬間、今までのわだかまりが氷解し、元の仲の良い兄弟に戻れたそうです。

 

 私と妻との喧嘩について、彼からは、

「言いたいこともあると思いますけど、先に謝っちゃったほうがいいですよ」

とアドバイスをもらいました。

 

 彼の話を聴き、妻とのこともそうですが、今までの人生を思い起こしたとき、たくさんの「ごめんなさい」を言えていなかったことを痛感しました。妙なこだわりを一旦横に置き、「ごめんなさい」と言ってみることが必要だと思った一幕でした。

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