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これって誰がやるの?

December 1, 2018

 

 ある日の休み時間、教室の入り口近くに紙くずが落ちていることに気づいたY君(9歳)。ゴミ箱はすぐそばにありましたが、Y君は少し考えました。

 

 “僕が落としたわけじゃないし……。それに、後で掃除の時間もあるんだから、きっと当番の人がきれいにするよ”

 

 Y君は落ちている紙くずを横目に、そのまま通り過ぎてしまいました。

 こんなふうに“自分がやらなくてもいいだろう”と思って見過ごしてしまっている物事が、皆さんの日常生活の中にもないでしょうか。

 

 例えば職場の中でも、特に役割分担が決められていない「小さな仕事」はあるものです。残り少なくなった備品の補充。共有の資料棚の整理整頓。観葉植物の水やり。いっぱいになったゴミ箱を、誰が片付けるのか……。

 

「気づいた人がやればいい」

「手の空いた人がやってくれるだろう」

「そもそも、散らかす人がいけない」

 

 そうした考え方もあるでしょうが、一人ひとりがそう思って手をこまぬくばかりでは、物事は動きませんし、「責任の押し付け合い」のようになっても、お互いに心穏やかではないでしょう。

 

 多くの人たちとの関わりの中で成り立つ私たちの日常には、もともと「誰の役割」というように明確には決まっていないこともあれば、「誰がやってもいいことだけど、誰かが率先してやらなければ物事が進まない」という場合もあります。

 

 そうした役割に直面して“どうして自分がこんな面倒を……”という思いがわき起こったときは、私たちと社会との関係を、あらためて見つめ直してみましょう。それは「お世話になったり、お世話をしたりする関係」ともいえますし、「迷惑をかけたり、かけられたりすることもある関係」ともいうことができます。「もしかしたら自分自身も、知らず知らずのうちに誰かに迷惑をかけていることもあるかもしれない」と考えてみると、心穏やかに「誰の役割でもない物事」と向き合うことができる面もあるのではないでしょうか。また、誰がやってもいいことなら、自分が一歩を踏み出して、その「誰か」になってみよう――そんな心がけも必要なのかもしれません。

 

 何より、こうして一人ひとりが「自分の責任として、きちんとしておこう」と感じる範囲を少しずつ広げていったなら、社会全体がよりよいものになっていくのではないでしょうか。

 

平成30年12月号
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