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「目に見えないものを大切にする」

November 20, 2018

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 古来より日本では、その地域を治める神様を氏神様として奉り、その地域社会・コミュニティの中心としてきた歴史があります。元旦の初詣をはじめ、子供を授かれば安産祈願、生まれれば初宮詣や七五三など、神社に詣でる機会が数多くあります。

 

 健康、長命、開運などの祈願……私たちの心のどこかに、目に見えない神様や自然の力に対する「畏敬〈いけい〉」の念があるのではないでしょうか。

 

 子供の頃、「大切なものは目に見えない」とよく父に言われました。神様を見ることはできませんし、祈りや想いなど物理的に形がないものはたくさんあります。その日に口にしたものを作ってくれた人々の苦労や喜び、社会が問題なく機能するように支えている人たちの努力、そして、国を守るために祈られている方々の気持ちや心なども目には見えません。

 

 昨今の風潮は、「目に見えるもの」のみを信じて、時には数字で表すことを求め、合理化、省力化を推し進めています。しかし、それでは人と人との繋がり、友人・家族関係、また先祖からの繋がりなど、「目に見えない」心、精神性を軽視することになってはいないでしょうか。

 

 日本の有名な神話に、天孫降臨〈てんそんこうりん〉があります。天照大神〈アマテラスオオミカミ〉の孫・瓊瓊杵尊〈邇邇芸命=ニニギノミコト〉は高天原から日向・高千穂峰に降臨する際、天照大神から三種の神器とともに穂〈いなほ〉を授かりました。やがてイネの生い茂る豊かな国として、日本は豊葦原の瑞穂国となりました。

 

 以来、歴代天皇は稲作への感謝と国の安泰を祈念するため、毎年秋、「新嘗祭」を行い、その年に収穫された新穀や新酒などを自ら天照大神に供えられ、農作物の恵みに感謝し、また自らも食し、御神徳を戴くというお祭を行ってきました。現在でも宮中ではこのお祭を最高にして最大の祭りと位置付け、古式ゆかしい伝統に則って執り行われています。

 

 この「目に見えない」感謝や祈り、清らかな心、畏れる心こそが大切なのではないでしょうか。このような情緒的なところを美しいと思う感覚を、日本人は代々受け継いできたのです。

 

 国家や社会を構成する我々一人ひとりが、「目に見えない」感謝や祈りをもっと前面に押し出し、情緒的なところを表現していけば、よりよい社会の構築につながるのではないでしょうか。

 

「目に見えないものを大切にする」という精神性を次の世代に伝えていきたいものです。

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