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1を聴いて10を知る人

October 19, 2018

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 自分の考えていることを他人に話す場合、どうでもよい事は簡単に言えても、真面目に考えていること、こだわりをもって取り組んでいることはなかなか上手に人に伝えることが出来ません。思い入れが強ければ強い程、満足のいくように伝えられないものです。なぜ自分の考えていることを伝えられず、また他人は分かってくれないのでしょうか。

 

 少し考えてみると、よほど訓練を積んで、話し上手、語り上手な人以外は、考えていることの半分も表現できないのではないかということに思い当たります。

 

 例えば、10の考え、10の思いも、声にして人に伝える場合10の半分、5くらいしか言葉にできません。そのうえ、聞いている側はそのまた半分、せいぜい2ぐらいしか頭に残っていないものです。しかも、人間の記憶はどんどん薄れていきますから、結局は1しか伝わったことになりません。しかも、その1はこちらが伝えたいポイントである保証はどこにもありません。「言ったはずだ」「そんなのは聞いていない」――そんなすれ違いが表面化することもよくあることです。

 

 賢明で察しのよい人のたとえに「1を聴いて10を知る」という故事があります。先の例の通り、1を聴いて10を知る人は、言った人からすると、10の思いを全て受け止めてくれたことになりますから、信頼がおける人として評価されます。

 

 ところでこの、「1を聴いて10を知る人間」とはどういう人なのでしょうか。一つ言えることは、「相手の心を心として聴く」ということではないかと思います。

 

 昔から、「人間は口が1つに対して眼や耳は2つある、他人の話をよく聞けと自然が教えているのだ」というような戒めがあります。

 

 人と話していて、すぐに評価したり反論したりするのではなく、その人の考え、その人の心を聴くという態度が必要です。

 

 自分の意見に自信を持つことは大切ですが、聞く耳を持たず、一方的に決めつける人も少なくありません。自分と違う考えを述べる人を前にして、自分が批判された気持ちになる、反対されているように感じる心こそ改め、お互いに成長するという心のゆとりも必要なのではないでしょうか。

 

 そのうえで、人が発する言葉には、奥に10の思いがあることを考慮して、心耳を澄まして、相手の思いを真摯に聴く態度が大切だと思います。

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