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日本人が持つ「雄々しさ」

April 30, 2018

 

 平成23年3月11日、千年に一度といわれる大地震が東北地方を襲いました。その直後には、天皇陛下がビデオで被災者にメッセージを寄せられました。そこには、「この大震災を生き抜き、被災者としてのみずからを励ましつつ、これからの日々を生きようとしている人々の雄々しさに深く胸を打たれています」との言葉がありました。

 

 天皇陛下は、国民一人ひとりの心の中に、それを乗り越えていく強い魂―「雄々しさ」があると感じ取られたのでしょう。

「雄々しさ」という言葉は、昭和天皇も使われています。昭和21年の御製で、「ふりつもる み雪にたへていろかへぬ松ぞ ををしき 人もかくあれ」(意訳=雪に堪えて緑の色も変えない松は雄々しい。人間もかくありたいものである)と詠い、敗戦で消沈する国民を激励されました。そして全国を巡り、国民の心から、復興の原動力となる「雄々しさ」を引き出されました。

 

 ここで思い出すのが、平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災のことです。このときも、多くの人々が互いに思いやり、助け合う姿が見られました。映像を通してそうした日本人の姿に触れ、世界中の人々が称賛しました。

 

 国民文化研究会副会長の小柳陽太郎さん(1923~2015)は、阪神・淡路大震災の後、あるコラムで、“人と人との絆が弱まりつつある現代において、なぜ、こうした光景が見られるのか”と考えました。そして、『法隆寺を支えた木』(NHK出版)という書物から、法隆寺の宮大工の棟梁・西岡常一さんが書いていた一説を紹介しています。

 

「1200年も前に建った法隆寺の柱の表面をカンナで2、3ミリ削ってみると、まだヒノキ特有の芳香が漂ってくる」

 

 この言葉から、小柳さんは、大震災という「非常事態」がいわばカンナの役割を果たし、「まごころ」という日本人特有の芳香を漂わせたのだろう、と述べています。

 

 東日本大震災では多くの人命が犠牲となりました。この「非常事態」に、またも日本人特有の「雄々しさ」が削り出されたのではないでしょうか。日本人として誰もが持っている素晴らしい心を、私たちは次代にしっかりと伝えていきたいものです。

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