「ツイている人」の考え方

もしも朝から晩まで、すべてのことが自分の思うように運んだとしたら、きっとこう思うでしょう――「今日はツイてるぞ」。
実際は、そんな日ばかりではありません。毎日の生活の中では、面倒な仕事を引き受けざるをえないこともあれば、思いがけない不運に見舞われることもあるでしょう。そうしたときは「ツイてないな」「面倒だな」「損ばかりだな」と思えば思うほどに、心は重く、後ろ向きになっていくものです。こんな感情にとらわれていると、いつしか視野は狭くなり、仕事の喜びや楽しみすらも見失ってしまうかもしれません。
「ツイてないな」と思うような出来事に直面したときは、「自分を見つめ直すチャンス」ととらえてみてはいかがでしょうか。例えば「損な役回り」と思うようなことでも、一歩を踏み出してみると、「ちょっと楽しみなこと」や「やりがいのあること」に変わってくることもあるはずです。自分を取りまく状況は変わらなかったとしても、「自分自身の受けとめ方」によって、何かが変わることもあるのです。
人は誰しも、たくさんの人との関わりの中で生きています。「自分のことだけ」から卒業して、広く大きな視点から物事を見つめ直していく――そうした心の習慣が「ツイている」と思える毎日をつくっていくのかもしれません。
平成30年1月号